2020年10月10日

ヘルメットの話

ある日、ふとセカイモン(要するにe-bay)でビンテージヘルメットを検索してみると、面白そうなメットがいっぱい出てきました。
憧れのメットでもある、日本ではプレミア物のHA(ヒロタケアライ)のR-1はさすがに向こうでもプレミア化しているようで、めったに無い上にあったとしてもボロいのに手が出ない価格だったりしますが、個性的な形でカッコいい、McHALとか英国のスタジアムなんかは稀に買えそうな値段で出てたりしました(やっぱりボロいやつだけど、帽体さえあればいいという人にはお買い得な感じ)。
BucoやBELLはさすが欧米なので山程出てきますが、今はこの辺あまり興味無いんすよね〜。

今回ぼくが考えていたのは、R-1のようにテンプル(こめかみ)から後頭部まで革で覆うタイプのダブルストラップ(革ストラップとナイロンベルトの2重で固定するやつ)のメットを探すことだったんですが、やはりなかなか出てこない。
半帽やハーフジェット(半帽とジェッペルの中間的な形)でもそういうストラップのがたまにあるのでそれ狙いで探していたんですが、ストラップ形状を撮影していない出品者にはイラッとします(笑)。
そういう場合は、かろうじてはみ出して見えるストラップの一部だけで判断したりします。
よくあるのはY字のナイロンベルトだけで耳が丸見えになるタイプだったり、革ストラップが顎下まで無くて耳しか隠れないタイプで、これはちょいちょい出てくるんですが、ぼくが欲しいのはこれじゃない。
要するに60年代のレーサーがかぶってたようなやつが欲しかったんですね。
そういうメットで程度が良ければ後々C72とかの60年代車種に乗るときに使いたいなぁなんて思いもあったんですが、そんなの買えるのはいつの日になることやらなので、ストラップだけを今使ってるジェッペルに移植できないか試してみたいという思いもありました。
そうすればR-1っぽさがより向上するんではないかと(厳密にはR-1の帽体形状は一般的なジェッペルより耳部分の高さが少ないので、相当な加工を施さないと全く同じにはならない)。

そんな中、ハーフジェットのメットが何個か出てまして、そのうち2件のものはR-1と似たような革ストラップが顎の下まで伸びているダブルストラップでした。
1件は同じようなメットの2個セットで、程度は明らかに中古だけど使えそうなレベル。
もう1件はほぼ未使用っぽい雰囲気で付属品や当時の箱もついてる極上品。
値段は両方共同じくらい。
数日考えた結果、極上品を購入〜↓
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お値段は送料込みで16,449円。

そして数日後到着したので内容確認。
まずは箱↓
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「ロードマスター」なんて聞いたことありませんが、日本製のようです。
出品者さんがいつ購入したのかわかりませんが、値札には$9.97(1,000円くらい)という表記が。激安!
そして肝心の内容物↓
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メット本体、バイザー2種、反射テープ。
反射テープにはご丁寧に説明書が同封されてまして、DeepLで翻訳してみますと…
「この素晴らしいヘルメットには反射板が同封されています。買い手が次のように希望する場合は、これを適用することができます:鉛筆で後ろの中心から前の中心にまっすぐな線を引く。裏面を剥がすと、テープは自己接着性のセメントでしっかりと固定されたままになります」
とのこと。この説明必要か?

そして肝心要のストラップ形状↓
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これこれ!こういうのが欲しかったんすよ。
なんで最近のメットはこういうストラップ使わなくなったんだろうか。

ちなみに開閉可能なシールドは、ホックによって簡単に脱着できるようになっていましたが、マウント部の金具はリベットを除去しないと取り外せません↓
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シールド自体は薄緑で小傷のせいかあまりクリアーな視界ではありません(磨けば大丈夫そう)。まぁこれは使わないと思うので別にいいや。

付属のバイザー2種は両方共に「Japan」の刻印&印刷が入ってました↓
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黒い方はFRP製の物を型取りして、透明(スモーク)樹脂で複製したもののようで、一部にFRP特有のファイバークロスの跡が成形されています。

そしていざかぶってみると…ギッチギチのパッツンパッツン!
無理矢理押し込んでストラップを閉めてみると、頬の肉が強調されて下膨れのデカイ顔の出来上がり(ここ数年で少し太ったのもある)。
これはいくらなんでも使用不可!
みっともないというのもありますが、このキチキチさ加減は数分でギブアップの辛さです。
サイズはMだから大丈夫かと思ったのに〜(以前購入したビンテージのSHOEI EX-5はMでほぼピッタリだった)。
内装に貼ってあるサイズステッカーには大きくMと書いてある横に「HEAD SIZE 6 7/8〜7」とありまして、今更ながら調べてみると頭囲55cmのXSに相当するとのこと…全然Mじゃないじゃん!↓
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ちなみにぼくの頭囲は57〜58cmほど。小さくていい形の頭蓋骨に交換したい…いや、いっそのこと全身まるごとモデルさんと交換したい。
ていうかアメリカはいつまでインチだのフィートだのマイルだの使ってんだよ!わかりにくいっつーの!
こないだ発表されたPS5(ゲーム機)の◯✕問題も腹立つわ〜!
なに後から勝手に変更しといて「ウチらが世界標準です」とか言ってんの?
ファミコンで育った人間は右が決定ってDNAに刷り込まれてるんだよ〜!
はぁ〜ぁ、もうSONYはガイジンに乗っ取られちゃったのかねぇ…日本人しっかりしようぜ。
…ハッ…取り乱しまして申し訳ありません。

そして泣きっ面に蜂とでも言いましょうか、箱の中には謎の青い破片がいくつもありまして↓
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なんだこれ?とメットを見ると、内装のベースに使われている発泡ウレタンが加水分解で劣化したものでした。
劣化は部分的なもので、外周部はそれほど劣化してなかったんですが頭頂部付近はパリパリのポロポロでした↓
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しょうがないのでこの青い内装は全剥がし。
まぁこのくらいなら個人でもリペア可能なのでいいんですが、やはりこのギチギチサイズはなんとかせんといかんというわけで、さっそくバラしてみました↓
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今のメットと違って吊り天井方式なので、この頭囲を囲むベルト部分さえ拡張すればサイズ変更できそうな感じですが、あちこちけっこうガッチリ縫い込まれていて面倒になってきた上に、かぶれるようになったとしても今乗ってるXLにはちょっと似合わないだろうなぁと気がついて、思い切ってこの革(合成皮革)部分を今使ってるジェッペルに移植してみようと行動開始。

写真撮り忘れちゃったんで文字だけになりますが、要は革部分の縫い糸を解いて、取り外した革部分をジェッペルの発泡ウレタン内装の外側に強力テープで固定。
ジェッペルのチークパッドは取り外して、上記の内装を帽体にセットするという手順であっさり移植成功〜↓
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完璧を目指すなら革の裏面にも両面テープか接着剤を使用した方が良さそうですが、このままでも内装と帽体に挟まれてかなりガッチリ固定されており、ストラップだけでぶら下げても外れることは無さそう。

今までのストラップを固定していた部分には穴が開いたままなので、ロードマスターから取り外したアルミリベットを強力両面テープでくっつけて塞ぎます↓
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ちなみにリベット横の白いホックは普段外出時に使ってる不織布マスクを引っ掛けるためのもの。
夏はこれでマスクくっつけて走ってました。

今回入手したバイザーの白い方をつけてみた図↓
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なかなかレトロで真面目な感じでカッコいい。
ちなみに顎下のストラップの取り回しは30数年前に教習所で習った簡単に解けるやり方なんですが、この場合あまりカッコよくないですね。

ゴーグルはどうするか…と考えて、昔買ったものの着け心地が良くなかったのでそのまましまったままだったビンテージゴーグルを合わせてみました↓
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おぉ〜これはなかなかいい感じ。ですが、やっぱりこのゴーグル着け心地良くないんだよなぁ。

かといって今までのゴーグルは…↓
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バイザーが白になった途端に違和感が出ました。
顔に当たるスポンジもそろそろ劣化してポロポロしてきたし、この辺はなんか考えないといけません。
レンズは2重で全然曇らないから便利なんすけどね〜。

そんな感じであれこれ観察していたら、ストラップのベルクロがどうも個人が後付けしたもののようだと気が付きました↓
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そもそもなんで茶色なんだよ。縫い方も雑。

R-1のこの部分はスナップボタンが4個付いており、ある程度サイズ調整できるようになっていますが、このロードマスターは最初からなにも付いてなかったんでしょうか?
とにかくここもR-1っぽくすべく、近所の手芸屋さんでスナップボタンを買ってきて取り付け↓
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オス側に4個、メス側は2個にしました。
間隔は勘で取り付けましたが、全箇所に上手くはめられます。

教習所で習ったやり方ではなく、正式なやり方で締めました↓
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やっぱりこの方がスマートでカッコいい。

なんかバイザーが無いほうがリムが強調されてカッコよく思えたので改めて上等なカメラで撮影↓
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おぉ〜なかなかいいんではないでしょうかと自画自賛が炸裂。
今まで、オフ車なんだからバイザー付けないと様にならんなぁとなんとなく思ってましたが、XLは現代のマシンほどオフオフした形じゃないのでノーバイザーでも変じゃないかと思いました。ただ、バイザーがあると夕日の眩しさを遮られるので便利なんすよね〜。

最後にe-bayで見つけたアライの古いカタログより↓
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上の段はパッと見R-1かと思いきや、よく見たらリムにステッチが無く、名称も「R-3」とあります。
少し新しい年代のカタログなんでしょうか。
下段R-8は今回購入したロードマスターと同じようなタイプです。
説明をみるとオフロード使用も想定したものらしいです。

上段C-1は子供用、下段L-8は軽量タイプでしょうか。ジョン&パンチっぽいです。↓
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L-8のストラップは今でも半帽等でよく見るタイプです。バイザーは今回同梱されてた黒い方にそっくり。

R-6M↓
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これはもうほとんど最近のジェッペルと同じですね。
ただ、妙に頭頂部が長いように見えてイマイチ…。

R-7↓
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値段からして当時のフラッグシップでしょうか。
でもリムはR-1と同じ手縫いに戻ってます。こっちの方が手間がかかって高級だったんでしょうね。
しかしこの帽体もR-6と同じなのか上が長くてイマイチ…。
本来はこのようにおでこが若干見えるくらいが安全で正式なかぶり位置なんだと思いますが、最近は眉毛が見えるか見えないかくらいまで深くかぶれるように加工するのが流行ってるみたいです。
たしかに純正状態の浅いかぶり位置はカッコ悪いと思えますが、あまり深すぎると脳みそ容量が足りないみたいに見えちゃって、何事もやりすぎは禁物だなぁと思う今日このごろ。

結局R-1は載っておらず、もうちょい古いカタログが見たくなります。
あ〜頭蓋骨小さくならないかな〜。
posted by 文鳥 at 13:15| 東京 ☔| Comment(0) | バイク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする