2018年10月25日

秋前のメンテナンス

真夏の2000kmオーバー遠出から約2ヶ月経ちました。

帰宅後に事故で紛失・傷ついた部品をセカイモン(e-bay)で注文しましたが、フロントフォーク一式は内部のオイルが駄目だったのか、輸入できずにキャンセルされてしまいました(セカイモンは航空機で輸入するので、可燃性物質が含まれる商品は輸入できないそうです。船便もやってくれりゃいいのに)。
でも以前リアサスは輸入できたことを考えると、カシメ等で密封されている(可燃性物質が外に出る可能性が低い)ものは大丈夫なのかな?

そんなこともあってか、その他の部品が家に届いたのがつい先日。1ヶ月半かかりました。
ちなみに今回購入したのは…
★左クランクケースカバー:23,340円
★オルタネーターカバープレート:4,277円
★ガスケットセット:4,894円
★カムチェーンテンショナーゴムキャップ:2,846円
以上4点。総額:35,357円なり(もちろんこの代金は事故の相手のおじさんからいただいてます)↓
01.jpg
写真に写っているのはガスケット類以外の部品です。
右下にあるピンと黒い物体は、クランクケースカバーに付いてたクラッチ関連のピンと、ニュートラルスイッチ。
左下の黒くて丸いのがゴムキャップ。

以前からどういう構造なのか気になっていた、クラッチレリーズ(パーツリストではクラッチレバーと表記されていますが、ハンドルのレバーとの混同を避けるためにレリーズと勝手に呼称)の調整機構部分↓
02.jpg
赤点線の所にクラッチレリーズが入り、青点の所にクラッチリフターロッドを押すピンが入ります。
調整穴の下にある真鍮っぽい色の部品はグリスニップル。
ここからグリスを注入すると、このようなルートでグリスが入っていきます↓
03.jpg
赤矢印がグリスの通るルート。
レリーズとピン両方にグリスが行き渡るようになっていますが、めちゃ入り組んでて複雑な構造。
よくこんな複雑な形状を鋳造できたな〜(もちろん鋳造後に穴あけ・切削もしてるんだろうけど)。
グリスよりもエンジンオイルに浸した方がクラッチ操作が軽くなりそうな気がしますが、この時代はまだ手探り状態で作ってた車両が多いので、こういった効率の悪い仕組みがいたるところに散見されます。
ある程度走行してからこの調整穴周辺を見ると、ニップルからなのかゴムカバーからなのかわかりにくいんですが、エンジンオイルが滲むレベルで漏れます。
1980年代以降の車種ではこのへんはもっと部品点数の少ないシンプルな機構になっていくので、オイル漏れなんてしないんすけどね〜。
ニップルを除去してメクラ蓋して、ゴムカバーをねじ込み式のアルミキャップ(Oリング付き)なんかに改造したら良さそうな気もします。

ドライブスプロケット周辺の壁面には腐食や鋳巣(鋳物にできる空洞)が見られます↓
04.jpg
まぁ組んでしまえば見えない部分ではありますが、なんか今使ってるカバーの方が程度いいかも…。
マグネシウム合金はたしかにアルミ合金よりも軽いんですが、水分で腐食して穴開いたりするのが困りもの。
空冷エンジンならまだしも、冷却水がクランクケースカバー内を通る、古い時代の水冷CRだと思いっきり腐食してるのがあるみたいです。
多少重くてもいいからアルミで作ってほしかった…なんて今の時代の目線で言っても、当時のホンダとしてはオフロードレースを視野に入れて少しでも軽く!と作ってたモデルだから、経年劣化なんて考えてるわけないんすよね。
まさか数十年後にビンテージバイクなんてムーブメントが起きて旧車の需要が高まるなんて、当時のエンジニアさん達は夢にも思わなかったことでしょう。

部品の話はここまでにしといて、家の前でカバーかけて放置してる実車はどうなっているかチェックします↓
05.jpg
全体的には長旅から帰ってきた時とさほど変わりない状態でしたが、シリンダー表面に白いアルミ腐食がガッツリ出てました。
でもこれはブラシ等で磨けば落ちるので、それほど大きなダメージではありません(このまま放置したら良くないだろうけど)。

エキパイはやはり購入時よりサビが進行してます↓
06.jpg
雨天走行はほとんどしてないレベルなんですが、やっぱりカバーで屋外ってのは湿気までは防げないです。雨ざらしよりはマシだけど。
はぁガレージ欲しい。

マフラー上部にはカバーの縫い目から漏れ出た雨水がシートを伝って落ちていたせいか、局部的に赤錆が発生↓
07.jpg
エキパイも含めて、ブラストで穴が開くくらい腐食が進行する前に西村コーティングに持ち込んだ方が良さそうです。

左クランクケースカバーの下部は長旅から帰ってきた時と同じ、オイルが滲み漏れしてる状態でした↓
08.jpg
滴り落ちるほどではないので急を要するレベルではないとは思いますが、ガスケット挟んでもこんなに漏れるってのはどういう精度なんだろか。面研した方がいいのかなぁ。
それともこのオイルはひょっとして、上にあるカムチェーンテンショナー調整ネジのとこから漏れたやつかな?

見た目はこんな感じに少しづつ劣化が進行している状態ですが、中身はどうでしょう。
バイクはエンジンがかからなければただの臭いオブジェになってしまいます。
バッテリーは以前コンデンサーに交換してバッテリーレス仕様にしてあるので長期放置でも問題ありません。
早速キーをオンにして、チョークノブ引いて、スロットルを僅か〜に開け気味にして、圧縮上死点から1ノッチ進めた所からキック。
やはりかからない。
以前、5月頃に2ヶ月放置後に1発で始動したことはありましたが、その時となにが違うんだろうか。気温?湿度?キャブ内ガソリンの状態?
しばらくキックを何回かしていると、以前にもあった圧縮が抜けているような感触が…。
タペットの蓋開けて確認しましたがバルブは正常に動いています。
アイドリングノブを締め込んでやっても始動せず(アイドリングをかなり高めにセットすると始動率アップする場合があります)。
以前この症状が出た時は、バルブとポートの隙間にゴミが噛んで圧縮が抜けていたのではなかろうかと予想してたんですが、長期放置した後に発生するってのはどういうメカニズムなんだろうか。
もしかしてエンジン切った後に圧縮上死点で放置してたので、バルブ接触面のカーボンが圧力で接着した状態になって、放置後のキックでカーボンが剥がれやすくなってたとか?
ぼくとしては給排気バルブを閉じた状態なら長期放置でも湿気がシリンダー内に入らないからいいかなと思ってたんですが、考えてみれば多気筒エンジンだと全バルブ閉じるなんてできないわけで、この保管方法はさほど意味ないかな。

いくら予想してても埒が明かないのでプラグを取り外して見てみると、意外にもカラッカラに乾いた状態(以前はカブってました)。
火花はちゃんと飛びます。
「これひょっとしてガソリン来てないとか?」と思い、キャブを外してみると↓
09.jpg
本来ガソリンで濡れてるはずのシリンダー側もカラッカラ。
圧縮が抜けてるからガソリンを吸ってないのか、キャブ内で詰まっているのかわからないので、とりあえずジェット類の導通を確認すべく、キャブをバラしてメインジェットとスロージェットの穴をエアブラシで吹いてみましたが、詰まってませんでした(エア1発で軽い詰まりが取れた可能性もあり)。
ちなみにフロート下部にあるドレンボルトらしきネジを緩めると、隣のドレンからガソリンが出てくるのかと思いきや、ネジ穴からしか出てこないという、時代を感じるメンテナンス性の悪さを感じます↓
10.jpg
隣のドレンは横倒しになった時等のオーバーフローで出てきます。

キャブを組み付ける際に、フロートチャンバーガスケットをマトモな新品に交換↓
11.jpg
というのも、以前キャブをバラしたらガスケットのOリングがかなりデカいサイズの物が入ってて、どう頑張ってもOリングが余ってはみ出てしまうので、仕方なく切断してちょうどいい長さにしてたわけです(1がこれまでの状態。2が新品Oリングを入れた状態)。
しかしそれまでどうやってオーバーサイズのOリングを切らずにキレイに収めてたのかが謎。これ組んだ人は相当器用な人だったのか?

キャブを組み込んで、ガソリンコックをオンにして、いつもどおりの手順でキック。
するとなにやら始動しそうな気配が(混合気がシリンダーに入って点火しかけた感)。
その後数回のキックで無事始動。
アイドリングを調整した後も安定して始動。
灯火類も問題なし。
ちなみに始動後は何度キックしても圧縮抜け感は無くなってました。謎〜。
最後にオイルをチェックすると、ゲージの下端ギリギリまで減っていたので500mlほど継ぎ足してXLのメンテ終了。
結局始動不良(圧縮抜け感)の原因は不明のままですが、何にせよ長期放置はあまり良くないすね。たまに乗らないと。

長期放置といえばバハも約10ヶ月放置になってしまったので、この際だからと始動チェックしてみることにしました↓
12.jpg
カバーを取るとやはり過去の耐サビ改造が功を奏して腐食はほとんど発生しておらず(耐サビ加工してないところは進行してる)。
久々にまたがってみると、XLより重心が高いにも関わらず、車体が異様に軽く感じます。
クラッチも超絶軽い!あ〜XLもこのくらい軽ければなぁ〜。
まぁかかるわけないかとキックを数回。
するとこちらも圧縮抜けのような軽さが…かなり久々だったので「元々こんなんだっけ?」と一瞬思いましたが、圧縮上死点でのデコンプレバーも異様に軽い。もう意味不明。
プラグを見てみましたがカブってはいないものの、しっとりと湿っていてガソリンが来てる状態であることがわかります。
その後何回かキックしているといきなり点火しそうな気配があったかと思ったら無事始動!
キック回数はそれほど多くないのに意外とあっさり始動していとうれし。

バハも以前始動困難になるトラブルが何回かありましたが、その原因はどうやらメインキースイッチボックスの接触不良だったらしく、そこを対処すると安定して始動できるようになりました。
バハも長期放置せずに、たまに乗ってれば快調な始動性を維持できそうです。

ところが灯火類をチェックするとやはり左前ウインカーが無反応(リアはハイフラ状態)。
「やはり」というのは最後に乗った時(XLの実車確認で郡山行った時)すでに左前ウインカーがどうしても点灯しなかったので、リレーがぶっ壊れてんのかなと思いつつ、交換する時間もなかったのでそのままにしていたのです。
右ウインカーも長期放置の後は、数十秒〜数分つけているとやがて点滅し始めるという感じだったので、完全にリレーを疑っていたんですが、いろいろ調べてみると、どうも左前ウインカー本体に問題があるらしく、内部のサビをゴシゴシ取ってみたりしているうちに薄っすら点滅するようになり、さらに磨いていくとまた点灯すらしなくなり、やがてプラス配線の根本が簡単にポッキリ折れてしまいました…不良の原因はここだったようです。
おそらくソケットに圧着されていたこの配線の金具部分が、すでに折れる寸前で、他のサビ箇所も相まって導電性が著しく低下していたのではないかと推測。
これは予備で持っている同型ウインカーを使って修理すべし。
というところで日が暮れて終了。
ウインカー直ったら久々にバハも乗ろうかな。
posted by 文鳥 at 18:27| 東京 ☀| Comment(10) | バイク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
以前、程度の良いXL250K3のエンジンを2万円くらいで譲ってしまったことを後悔しそうです。
ヤフオクでは、年に1回くらいは書類なし車両かエンジンが出ますね。
私は子供の野球の付き合いで、まったく休みがとれません(泣)
Posted by goto at 2018年12月10日 17:08
>goto様
エンジン2万円って安くないですか!?
セカイモンではその値段じゃ買えないっす。

ぼくは最近1950~60年代の神社仏閣シリーズとか、CB・CLあたりの並列2気筒車が妙に気になっちゃってます。
125ccとか250ccでもいい音するんすよこれが。

まぁXLでも十分気分いいんですけどね。
Posted by 文鳥 at 2018年12月10日 19:57
そうそう!私も2気筒のCBがほしくてずっと眺めてます!
CB250は、世田谷ベースでも特集組んでましたね。
2気筒で、セルも使えるところに魅かれてます。
文鳥さんはキック派ですか?
CB250はいいですね〜。
Posted by goto at 2018年12月12日 11:08
>goto様
え、テレビで特集されてたんすか。
中古価格もけっこう高めだし、ちょっとした2気筒ブームみたいになってるんすかねぇ。
ていうかやはりgotoさん、好みの傾向がぼくと同じですね〜。

CB・CL系ならタンクがツートンカラーのやつがいいなぁと思ってます。
CLだったら、タイヤをK950みたいなブロックパターンのやつ入れて乗りたいですね。

セルはたしかに気楽で便利なんですが、もし買ったとしたらやはりバッテリーレスにしたいなぁと思って、今点火方式調べたらバッテリー点火なんすね。
これじゃ簡単にはバッテリーレスにできない…まぁ買うお金も無いから別にいいんですが(笑)。

いい音といえば他にもCB(CL)450とか、いい音の代表格のW1〜3とか、メグロの2気筒車とかありますが、このへんは価格や免許や維持費からして厳しいんすよね〜。
Posted by 文鳥 at 2018年12月12日 17:07
あれ、まだ文字化け直ってない…。
「〜」は波線です。
macだからかな?
これでどうだ〜〜〜
Posted by 文鳥 at 2018年12月12日 17:11
だめだこりゃ。
Posted by 文鳥 at 2018年12月12日 17:12
はがき届きました!ありがとうございます!
今年は私のTLも動かしますよ!
とりあえず配線は後にして、なんちゃって保安部品でいこうと思っています。
とにかく乗らないとどうにもなりませんからね〜。
Posted by goto at 2019年01月25日 13:07
>goto様
屋外に置いてあるものはカバーかけてても、使わないとすぐ劣化していくから厄介なんすよね。
とはいえ、オッサンになると昔みたいに思いつきで真冬の林道にフラッと出かけるなんて、なかなかできなくなりました。

TLの配線、XLのメインハーネスそのままじゃ使えないですか?
TLがちゃんと走れるようになったら、長野あたりの山で待ち合わせして遊びますか(笑)。
Posted by 文鳥 at 2019年01月25日 18:42
XLとTLはエンジンは同じなんですが、発電機がレーサー用になっています。
多分、発電機ごと交換してしまえば、XLのハーネスが使えると思うのですが、TLのネジが固くてバラすのを断念してます(笑)
その方法は、時間を見つけてやろうと思っています。
ぜひ長野で走りましょう!
Posted by goto at 2019年01月28日 16:57
>goto様
電気系はやっぱりややこしいですねぇ。
固いネジはインパクトドライバーがあれば手っ取り早そうですが、柄の長いレンチを使うという手もあります。

ぼくのバハの予備エンジンをバラした時、シリンダーのボルトが異様に固くて安物ソケットレンチが割れてしまったので、KTCの柄の長いレンチとソケット買ってきたらいとも簡単に外せたことがあります。
でもプラスネジだと難易度高いすよね。
回す力以上に押さえないとナメちゃいそう。
Posted by 文鳥 at 2019年01月29日 19:18
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